通常稽古と基本ー続き

先日の「モチベーションをキープするには」に貴重なコメントをいくつも頂きました。

 

O先生からは、「私は通常の稽古に差し支えがあれば演武を頼まれても参加しません。モチベーションをキープするのは普段の稽古で、たまさかの演武だと思っています。

剛三先生も技は美しくなければいかん、とさんざん言っていました。基本的に武道は人に見せるものではない、と思っています。」

おお!

 

合気道仲間のK藤さんからは、「空手の大山倍達総裁は、立ち方3年、握り方3年、突き方3年、9年稽古してようやく空手の門に立つ事が出来ると言っていました。

また、八極拳の李書文は弟子に1年立ち方しか教えず、父親が「そんなの拳法じゃない、」と言ったら「私の教えるのは体操ではない、一撃必殺の拳法だ。土台が一番必要だ!」といったそうです。

合気道をいかに護身術として体系化し、(世界のボデイガードの訓練は8割は合気道)日常の稽古の中に気付き、工夫して稽古するのが好きです。」

K藤さんはシークレットサービスのお仕事をされています。

 

励まされます。

ありがとうございます。

 

今日の稽古の時に、「ある講習会で古くからの先生の説明を「あれは昔のやり方」と言うような受け止め方がある。」という話をした時に、(つまり、古いのは間違い、今の最新式が正しい、という考え方)

83才の梅澤さんが、「柔道も世界に広がってすっかりスポーツ化してしまいましたね。しかし講道館柔道の大きな会議でこんな事があったそうです。高段者の年配の師範が道着で相手の襟と袖を掴んで対峙し、

「基本に返って、もう一度ここから稽古をしよう。」と全員におっしゃったそうです。」

おう、講道館柔道、健在!

 

オーストラリアのジョー・タンブ先生もおっしゃっています。「有段の技に迷ったら茶帯の技に戻れ。それでも迷ったら白帯の技に戻れ。それでも解決しなかったら構えに戻ろう。」

 

私もだいぶ前ですが、「ベートーベンやショパンの楽譜の一音たりとも変えてはならない。」と書いた事があります。

昔の偉大な人間たちが血が滲むような苦労をして塾考を重ねて完成させた文化の遺産は、己の首を垂れて、自分の学びのために使わせて頂き、敬う気持ちを忘れてはなりません。

いくら革新的なものが出て来ようとも、、、

基本は基本、原本は原本です。

そこに我々、凡人が「手を入れる」なんて事はしてはなりません。

 

もしも世の中、「年寄りはネットもフェースブックも知らないからね〜」と馬鹿にして、自分は新しいものを使いこなせて時代の波に乗ってる!と思っているような人間ばかりになったら、、、

私たちの歴史も文化も消滅してしまいます。

 

私なんか、音楽はベートーベン、モーツアルト、ショパンの時代から以降、彼らを超えるものは出ていない、とさえ思っています。彼らの頭脳は現代人よりずっとずっと高度な頭脳だったと信じてます。

我々は進化どころか退化しているのではないでしょうか?

 

YOKO * 合気道 * 17:44 * comments(0) * trackbacks(0) * pookmark

モチベーションをキープするには。

さくら会の演武大会が終わって明らかにみんなの気が抜けました。(笑)

確かに、演武大会や審査という行事が続けば、それに向けて頑張ろう!、というやる気を出させるいい動機付けにはなります。

指導する側は「はい、演武稽古!」「はい、審査稽古!」とこれは意外と実は楽なのです。

しかし私は「通常稽古」が大好き。

行事参加のとても少ない舞浜でさえ、案外この通常稽古をする期間は少ないのが現状です。

「普通の稽古が楽しい!」とみんなに思ってもらえるような稽古をしたいといつも思っています。

昔、40人以上のピアノの生徒を抱えていた時には、年1回の「発表会」をしていました。

発表会に向けて、実力よりもちょっと上の曲に挑戦させて4ヶ月から6ヶ月、みっちり練習を積む。そして人前でステージの上で演奏する。

これは確かに子供達のモチベーションは上がりますし、発表会を経験することで実力もグンと上がります。

しかしその反面、4ヶ月、6ヶ月という長い時間を一つの曲にかけなければならない、というジレンマもありました。

今、生徒さんも減って、大人の方がほとんどなので「うちは発表会はしませんので、発表会に出たい方は他を当たってください。」と最初に申し上げています。

それが意外なことに逆に好評なのです。

「発表会はいいからじっくり勉強したいです。」という方々ばかりです。

合気道に戻ります。

養神館の合気道は技だけでも90余りあり、それが右と左あります。右ができても案外できないのが左だったりします。そして立ち技と座り技があります。そうすると360通りとも言えます。それに自由技、武器技もあります。

そうなると何が問題かと言えば、一番最初に習う「構え」や「片手持ち」そして「受け身」と言った初歩的で実は一番重要なものの稽古が十分でないままに「審査」という先に先に進むことになります。

「片手持ち二か条抑え(一)」と言われたら、覚えなければならない事、やらなければならない事、難しい動きは山ほどあります。

あります、ので、、最初の片手を引かれて、それを崩す「初動の動き」「初動の崩し」に1時間もかけて稽古はしてられない。

しかし本当はすべきなのではないでしょうか?

受けの片手の持ち方だっていい加減になりがちです。

そう言った事を時間をかけて習得していくのは大変なことではありますが、そう言った事がわかっていないまま先に進んでも中身のない動きになってしまいます。

なので私の目標は、

「ゆっくりでいいから、美味しい稽古を積み重ねよう!」

です。

もう一つの密かな目標は、

「お互いに構えた時に、そして最初のコンタクトで全てが決まる。」

です。

YOKO * 合気道 * 14:39 * comments(0) * trackbacks(0) * pookmark

マイクは大きいと思ってた。

トイレに近いことがマイクの最大の悩み。それに付き合う私も大変です。ひどい時には、(寒い季節や緊張している時)それこそ10分おきに行く始末。これでは社会生活に支障をきたします。

どこで何をするにも、「あれ、マイクさんは?」と言うことになり、その度に私が申し訳なさそうに「トイレです、、、。」と皆様を待たせなければならないことも度々。

亡くなった私の母も極度の「緊張性頻尿症」だったので、二人はとっても仲良しでした。

先日、私とマイクは「大腸内視鏡検査」を受けたのですが、その時に看護婦さんが「マイクさん、少し前立腺が肥大してます。」

その言葉にマイクはとても喜んだのです。

5年前に病院で相談した時は「薬で様子を見ましょう。」で終わってしまったので、肥大してるなら手術を希望できる!と思ったのです。手術を受けてスッキリと長年の悩みから解放されたい気持ちの方が手術を受ける事の不安や大変さよりもはるかに上回るマイクの気持ちは私にもよ〜くわかりました。

で、昨日二人で大学病院に行って来ました。

「まだ年齢的にお若いですから、、。」と言うドクターに、

「もう長い事、悩んで来ましたので手術を希望してるのですが。」と食い下がり、超音波で前立腺の大きさを検査してもらいました。

私たちの予想は、

「おお、これは大きいですね。これでは大変だったでしょう。手術しましょう。」と言うドクターのお言葉でした。

だいぶ待たされて名前を呼ばれて診察室に入るとドクターが映像を見せて説明してくれました。

「あまり大きくないですね。」

この時の私たちのがっかりした事ったら!

「新しい薬が出ましたので、これを飲んで様子を見てみましょう。」と言うことになりました。

ドクターのお顔、どこかで見たような、、、と思って思い出しました。ついこの前、NHKに出てました。「最近の男性の精子が激減している。」と言う番組でした。

と言うわけで、マイクも私も絶対に大きい!

と思っていたマイクの前立腺は大きくなかったのです。

じゃあ、メンタルじゃないか!

大変なマイク。そして大変な私。

これからもトイレの前で待ち続けるのだ。

そんな悩みでありがたいと思うべきでしょうか。

YOKO * 病院 * 17:55 * comments(0) * trackbacks(0) * pookmark

演武会を終えて見えて来たもの

9月24日、「さくら会25周年記念演武大会」が無事に終了しました。私たち舞浜さくら会は賛助演武として参加させていただきました。さくら会の方々はこの日を迎えるまで、色々と本当に大変な時間だったと思います。次から次へと女性陣の演武が繰り広げられる演武会は中々ないので、華やかさと強さがあって、「輝け女たち」のタイトル通り、みなさん輝いていました。

演武に向けて稽古をしながら、気合いは込めたいもののあまりプレッシャーをかけてしまうと途端に力が入ってしまいます。技のことばかりに神経が集中すると相手とのつながりが切れてしまいます。自分の相手がいて、グループ全体のまとまった動きがあって、そこで自分のベストを尽くすのは簡単ではありませんでした。

どう言う出来上がりになるのか全く予測できませんでしたが、、、みなさん、良かった!

「まとまる気持ち」が全面に出たいい演武でした。

手前味噌ですが(いつものこと)感動しました。

 

指導者演武は、

村田さんとは「基本」

マイクとは「武器」

徳永さんとは「ちょっとその先」をコンセプトに挑みました。

動画でみると自分では20点くらいですが、それぞれの相手と構えた瞬間の心の持ちようが自分としては面白かったです。

気持ちは正直です。

徳永さんと構えた時には、「ゾーンに入った」と言う言葉が一番その時の状態を表せると思います。もう見ているお客様も、正面の最高師範の偉い先生方も、演武5分と言う時間も、全て自分の中から消えました。貴重な体験でした。

 

舞浜の「護身劇」は森先生からいただいた簡単なコンテを私が脚本にし、それを村田さんがさらに整理して臨みました。見ていただいた多くの方から「こう言う護身劇みたいなのが見ているとすごく楽しくていい!」と言っていただきました。確かに観客席の皆さんの表情を見ていると、「田舎歌舞伎」ではないですが、劇に引き込まれるように見入っている表情が新鮮でした。

役者たちはみんな私の期待を上回る熱演。

「合気道の稽古にこの情熱を出せ〜!」と私は心の中で叫んだのでした。

楽しいことはみんなの隠れた才能を引き出します。

「基本動作と関連技」も

「短刀操法」も素晴らしかった!

みなさん、お疲れ様でした。

 

*演武、護身劇の動画は舞浜さくら会のホームページのギャラリーから見ることができます。

http://www.aikidomaihama.com

YOKO * 合気道 * 10:40 * comments(0) * trackbacks(0) * pookmark

演武稽古で学んだもの

みんなで「短刀操法」を演武大会に向けて稽古して来ました。

一から十までの動きをみんなが覚えてできるようになって来ると、次は「揃えること」や「スピード」が求められるようになります。

一から五までの動きは正座して技を行います。

これは中高年には中々、つらい動きです。

演武に向けた稽古がだいぶ進んだ頃に一人のシニアの方が「降りる。」ことになりました。理由を伺うと「正座がきついので、立ち上がるのに時間がかかって皆さんに迷惑がかかるので。」

確かに、その方の動きは他の方に比べると正座する時、立ち上がる時に、少しよろよろとしていました。

「自分は無理」と考えているからか技の覚えもイマイチでした。

でも私は今まで全員でやって来たことを「よろけるから」の理由で一人ドロップアウトさせるのは本意ではありませんでした。

出来栄えや優秀演武賞を狙うのであれば、もちろんそんな人間はカットです。

しかし、ここでその方をカットしたら、次から次へ、「少し動作が遅い」人間が出て来てしまいます。

16人が8人になれば理想的な演武になるかもしれない。時間も1分以上、短縮できるかもしれない。しかし、そんなものは少なくとも私は望んでいない。それでは小学校の合唱コンクールで、「あなたは音痴だから口だけパクパクして歌っている振りをしなさい。」と言う落第教師になってしまいます。

「降りる」の話を聞いた次の週、その方に「遅くてもいいから、全員の動きをあなたの動きに合わせますから、みんなでやりましょう。」と申し上げると、彼の表情がパッと明るくなって「それでいいならやります!」

それからの彼、メキメキと動きを工夫し、進化を遂げ、挙げ句の果てにはみんなの演武について「こうした方がいい」とまでアドバイスするまで積極的になりました。それをみんなで大爆笑した頃から、グンとみんなの気持ちがまとまりました。

私は彼が見える位置で号令をかけます。

一般的な「短刀操法」よりもかなりゆっくりです。

しかし、思いがけず、そのゆっくりから見えて来るものもあったのです。

動きと動きの間に一瞬の「間」ができる。

その「間」の時間に「相手とつながる気持ち」が途切れると、おそらく誰が見ていてもすぐわかるのです。

「最後まで集中を切らさない」「相手と氣を合わせ続ける」そして「間違えない」それは中々、簡単な事ではありません。

しかし、それが出来た時、今までやって来たことを綺麗に白紙に戻し、あたかも今日、初めて号令を聞きながら「短刀操法」をやるような真っさらな気持ちで、(つまりいろいろな事を頭に巡らせないで)無心な気持ちで演武が出来たなら最高です。

「出来ない」ことから見えて来たもの、学んだものは大きかったのです。

ドロップアウトしそこなった方に感謝です。

YOKO * 合気道 * 11:25 * comments(0) * trackbacks(0) * pookmark
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